このレビューはネタバレを含みます▼
●あーーーめっちゃ好きです!だんだん作者さん買い状態になってきました。いつも私の心を温めて下さいます。幽体というファンタジー設定ではあるものの、(むしろだからこそ、)相手を想う気持ちは本物で、幸せな結末がすごく嬉しかった!
●名前以外の記憶をなくして幽体としてコウスケの部屋に居座ったシロ。得体の知れないシロに対して、コウスケが本当に優しい。シロは少しずつ記憶のかけらを取り戻していき、二人で過ごすうちにコウスケの笑顔が好きだと感じるようになる。
●コウスケには長く付き合っている恋人(間宮)がいて…でもなんとなくギクシャクしてるのに気付いてて、不安を感じてた。シロは、デートをドタキャンされたコウスケを慰めたり、別れ話をしに来た間宮に啖呵切ったりしてくれる。もうめちゃくちゃコウスケのこと大事なんですよ、既に。泣き顔なんか見たくないって、コウスケには笑顔が似合うって、願ってるんです。
●そしてその気持ちが、記憶が戻る引き金になり、「本体に戻りたい」と強く願う原動力になっていく。あぁ、事故に遭う前からコウスケの笑顔に恋してたなんて…!シロの幽体がコウスケの部屋に残ったのは、その笑顔を見たかったから。記憶がなくても、何度でも、シロはコウスケの笑顔に惹かれてしまう。
●幽体でコウスケと接するうちに、いろんな大切なことにシロは気付いて(仕事のパートナー吉沢のことも)、本体に戻ったときは生まれ変わったような気持ちだったんじゃないかな。間宮の残像に嫉妬するシロもかわいい。間宮がコウスケにしてやれなかったことを、シロが叶えてあげるのが素敵でした。良かった!