千歳ヲチコチ
」のレビュー

千歳ヲチコチ

D・キッサン

うわぁ〜、いい!とっても好き❤何回も読む

ネタバレ
2022年5月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 平安時代物好き!カラーイラストも好み!って事で、無料版から読み始めてはまりました。当時の風習や価値観をベースにしつつ、現代と平安がうまい具合にミックスされたラブコメ(怨霊や天のお導き等ちょっとファンタジーあり)です。1巻のドラ○もんの手に爆笑。生き物大好き!虫も大好き!屋外を出歩くのも気にしない等、当時の貴族のお姫様としては変わり者の中流貴族出のチコ(知子)。上流貴族の子息には珍しく大学に通い、就ける仕事より下位の仕事について、まだ責任が持てないからと大人になる事を足踏みしている、真面目で控えめな親思いの亨。ある秋の日。チコが友達に宛てて書いた手紙(歌)が飛んでしまい、拾った享がその歌の趣に興味を持って返歌した所から2人の物語が始まります。亨は一緒にいた友達の一計で女性の振りをするのですが、チコにとっては、身近な人以外で自分の事を認めてくれた、とても気になる存在に。2人は目に見えない糸で繋がっているけれど、はっきりとした接点がないから近づいていても気付かずに、手紙もお互いに思いを馳せて書く物の渡せずじまいで、本当に出会えるのかー!と気になっていましたが、各々が自分なりの行動を起こす事でそれぞれ成長し、じわじわと距離も縮まっていきます。手紙(歌)で関係を深める、成人した貴族女性は人に顔を見せない等の当時の習慣が見事にマッチしていて、ドキドキしました。一年後の秋に漸く出逢いますが、チコの髪が秋色(当時は黒髪が器量良し)なのも情緒溢れていて最高です。又、2人が出逢えて嬉しくなるのと同時に、2人を繋ぐ1人であった遊行僧春雪の、悲しい過去の話に胸が苦しくなりました。風変わりでも、そのまんまの自分を受け止めてくれる理解者がいる事の、なんと心強い事か。チコと同じように虫を愛でる人だった、敬愛する祖母を突き放してしまったと後悔し、チコに別れを告げる春雪。最後、彼の祖母にも理解者がいて、それを春雪が知る事もでき、両者共に救われて良かったです。周りのキャラに嫌な人がいなくて、寧ろみんな個性際立っていて(個人的に亨パパと雅楽頭様が特にツボ)クスリとしつつ、精神的な成長(大人になる事、責任を持つ事の覚悟、自己決定できる事等)や家族愛・親子愛(親が子を信じて背中押してくれるっていいよね)、他者との関係の築き方、相互理解、自分らしく自分の人生を生きられる素晴らしさ等、軸がきちんとしている物語で読み応え十分です。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!