異母兄のいる庭
」のレビュー

異母兄のいる庭

水原とほる

攻ザマァ・攻更生あり。両片想い・イラスト無

ネタバレ
2022年5月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 地雷として攻による暴行・レイ プ、近親相カン、ネトラレがあります。
ネトラレは当て馬が攻よりもよっぽどいい男なのでしんどくないです。
執着攻、激しく嫉妬する攻、健気な受、両片想いが好きな人には良いと思います。
基本受視点のみです。

始まりは攻による暴行です。
でも、攻はずっと受に惹かれていたけど上手く振る舞えなくて…
家庭が特殊なのでプレッシャーもあったろうし、若さゆえの暴走もあったと思います。

受は愛人の子という引け目もあり、あまり逆らえません。
お友達ができるのですが、攻が嫉妬・束縛してくるのでなかなか学生生活も可哀想で。

攻が大学進学するのを機に、友人のいる学校からも離され二人暮しまで強要されます。
でも、攻はそこで1度目の更生をします。
攻視点の語りがないので、後から分かるのですが
受に好かれたくて…
受が自分に対して怯えていることを知っているので、なんとか少しでも関係を良好にしようと普通の兄のように振る舞います。
好きな人にビビられるのは辛いですよね。
そんな攻の努力の甲斐もあり受にも兄に向ける笑顔が戻ります。

普通の兄弟のように…

でもそれは受に特別親しい男友達が出来て崩れ去ります。

受も切ない想いをしてるんです。
兄の彼女らしき人が二人の家に押しかけてきて手料理を振る舞ったり。
だから自分にも特別な相手を作ってもいいかなってなりますよね。

受を大切にしまい込んだつもりの攻。このあとまさかのネトラレザマァです。
が、ザマァwとも言ってられないくらい攻の嫉妬大暴れが始まります。
怖い怖い。
人間の本性なんてそうそう変わらないよね〜

まぁこのあとまた外的要因もあり…

さらなる攻ザマァ展開があり、2度目の更生?をします。

ちなみにですが海外では異母兄弟であれば結婚できる国もありますよ。
あっ2022年現在はどうかな…ヨーロッパのとある国。

レビューでは軽いノリで書いていますが、シリアスでそれなりに重いお話です。

この作家さんはハードなお話が多く、ぶっ飛んだ攻が最後までイカれ野郎の場合も多いのですが、この作品や「窓」のように攻が最初は酷いのにいろいろと考えて反省して更生するパターンもあります。
切ない気持ちになってなかなかクセになる作風ですね。
この作家さんの中でもこのお話が好きな方は、「窓」もおすすめします。
短編ですが良いです。私は好きです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!