となりの男
」のレビュー

となりの男

hagi

王道で安心して読める

ネタバレ
2022年5月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●作者さんの作品を拝読したのは3作目でしたが、前2作(『こいにも〜』『神様と〜』)に比べると良くも悪くも普通かな…?と感じます。作者さん、えっちシーン本作で初めて描かれたということでしたが、綺麗で優しくて好き。ドロドロしてなくライトです。
●須藤は高校の頃ゲイを自覚して、親友への想いを秘めたまま女の子と付き合い、えっちもしてみようとしたけど「自分は抱く側じゃない」と感じた…というのがシビア。(この親友とも女の子とも終盤で再会してて、ちゃんと折り合いをつけてるのがいいなって思います。)それ以降、誰とも付き合ったり触れ合ったりしてない須藤が、「となりの男」と出会う。
●隣人のユキは取っ替え引っ替えな感じですが…(その要因が母親だっていうのはちょっとピンとこなかったですが…)これまで誰も、ユキの心の壁をブチ破るほど本気で愛してくれなかったのか、ユキの方が相手の本気を真正面から受け止められなかったのか。恋に臆病だけど本当は「ひとりの人ともっと長く一緒にいたい」って思ってるんですよね…。そんなユキが、須藤に対して素直になっていくのがかわいい。
●セ フレみたいな曖昧な関係から始まった二人が惹かれ合ったり自分と向き合ったりしてる心の動きをとても丁寧に描いて下さってるので、穏やかな気持ちで読めました。描き下ろし2本もどちらも良かったですが、須藤の後輩目線がおもしろかった。須藤の微笑みに思わず開眼!笑
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