うらめしや
」のレビュー

うらめしや

魔木子

揃えて読み直したい。まずはパックから…!

ネタバレ
2022年5月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ グリムシリーズでよくお見かけする先生の、江戸時代物の妖物。好き成分が詰まっていて、毎日無料で読めてラッキーぐらいな感じで読み始め、ズブズブとハマりました。途中で若干飽きそうになりましたが、さすが、結局飽きずに最終巻を買ってまで読んでしまいました。お話は、並外れた霊力を持つが故に気味悪がられて疎まれているお妖と、ろくでなしな鼻つまみ者と疎まれている佐治が出逢う所から始まります。小さな事件を解きほぐす中で、佐治の成長(笑)や家族愛や友情、人の後ろ暗い所なんかが描かれつつ、大きな陰謀に巻き込まれていく展開です。最終章は、大政奉還と上手く絡めて描かれています。漫画全体としては、軽快な面もあれば陰鬱な面もあります。悲しい事もあり、光太と北斗の事は最初本当に辛かったし、春吉と黒蛇の関係も辛かったし、修羅も死んでしまうのではないかとショックを受けたし。と、暗い場面ばかりを挙げましたが、読後はハッピーでした。最後、お妖が命を賭して戦った事で江戸の地は守られ、それと同時に娘のお静の力が消えます。力が消えたお陰で、息子の光太とお静がやっと会えるだけでなく、光太と同じように護法神になったお妖(あの流星坊に頼むとは。お妖の覚悟が感じられます)も、帰ってきます。他のメンバーもみんな合わせての家族が揃った所で締められていて、わたしも嬉しくなりました。途中、若干飽きかけたので⭐︎4と迷いましたが、1巻を読み直してやっぱりおもしろかったので、⭐︎5です。
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