このレビューはネタバレを含みます▼
旦那さんの悠生にとっては、初めての恋の相手である周平。身も心も好きでたまらない恋人と一緒に暮らしている。
そして、結婚しているけれど、人間としては尊敬しているけど、恋愛の対象ではない妻が、自分達をみている。自分の好きな周平に、それを心と体で伝えることは、妻の美咲を傷つける。
周平は、悠生のこと好きだけど、美咲のことも好きだから、悠生を選びきれない。美咲を傷つけて、美咲の好意を失うことが怖いから。
悠生にとっては、身も心も好きな恋人と一緒に暮らしながら、欲情はしないけど婚姻関係の妻の目を気にして、思いを伝えることもできない状態。
美咲が周平に「悠生と寝てもいいよ」と言ったのは、そんな三すくみみたいな状態を大きく動かす爆弾のようなこと。
でもどう進むにしても、美咲には辛いことしかないし、悠生も、周平の思いが自分だけではないことに傷つくだろう。
こんな関係を続けるのは不可能という結論に達して、何らかの形で別れることになるだろう。辛い。