鬼畜
」のレビュー

鬼畜

吉田珠姫/相葉キョウコ

ハードです。

ネタバレ
2022年6月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ もう、○○度全開ですね。作家さんご本人も真っ黒ですとおっしゃっているので、イケイケどんどんと描かれたのでしょう。相葉先生の作品は、ピュアなものと黒いものと極端ですが、黒い作品は、大体主人公の両親が、偏愛、ネグレスト度満点に描かれている。それを受ける子供側の心理行動も細かく表現されている。親子の血のつながりって一歩間違えば怖いですね。サイコパス的な弟が両親にネグレストされている兄を追い詰めていくところは、ぐいぐい行きますね。兄が逃げるチャンスはいくらでもあるのに逃げられず、弟や両親にどんなに傷つけられても悪くとる自分が悪いとか自分の気のせいだなど思考がマヒしていく、最後には弟に計画的にはめられていると知らずに兄は弟が自分を守って大けがをしたと情に流される様は、実際のDVなどで被害者になっている人が陥っている状態そのものです。第三者がみたら、なんで逃げないのとかそういう考えに陥るのとか不思議ちゃんなのです。好き嫌いがはっきり分かれる内容ですが、おもしろい作品だと思います。
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