悪役令嬢と鬼畜騎士
」のレビュー

悪役令嬢と鬼畜騎士

猫田/旭炬

何度も読み返します。

ネタバレ
2022年6月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 月額決めた分でやりくりしようとすると、ちょっと高額かな〜と思って購入を躊躇しましたが、買ってみると1冊あたりボリュームたっぷりで、とても満足しました。食事も忘れて読み耽りました(笑)ツェツィーリアの心の声は好みが分かれる所だと思いますが、物語における彼女の道のりは良くも悪くもハード過ぎて、実際の所、現代女子の心の逞しさがないと読むのに重た過ぎたと思います。
1巻目は冒頭から、第二王子から婚約破棄され、王子の恋人の陰謀で娼館に売られ(ここら辺までは、悪役令嬢もののテンプレなんですかね?)騙される様にルカスに身体を奪われて新たに婚約、さらにルカスの自宅に囲い込まれて愛を囁かれ続ける…という、ツェツィーリアにとって怒涛の展開です。王命だからと婚約を受け入れる彼女ですが、一緒にいるうちにルカスへの愛を自覚します。2人には、幼い頃に交わした約束があるのですが…冒頭の娼館でのやり取りが信じられない程甘酸っぱいです。
2巻目では、新たな第二王子&英雄となったルカスとその婚約者として愛を育んでいたツェツィーリアに、生死を分けるような最大の試練が訪れます。今までの全てが無になるような試練でも、ヒョイと飛び越えて来るようなルカスのツェツィーリアへの愛に「おぉ…さすが」と思ってしまいました。
3巻目では、お互いに抱えていた内面の葛藤を共有して、絆を深めていきます。ルカスの激しく重い愛情と独占欲を、どんとこいと受け止めるツェツィーリア。そのツェツィーリアに頼られる人間になりたいと頑張るルカス。2人の間に不穏な空気が流れても、それを長引かせないストーリー運びなのも、読みやすいポイントだと思います。
サブキャラ達も皆イキイキとしていて、ストーリーが長くても飽きる事もなく、何度も読み返しています。
コミカライズの連載も読んでいますが、「ここの、このシーン、コミックになったらどんな感じかなー」と思いながら読むのも楽しいです。今一番見たいのは、ルカスの涙…。
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