このレビューはネタバレを含みます▼
本編(1〜3巻)では「もー将嗣いい加減にせーよ!」というくらい、将嗣は心が骨折していた(春重さんの言葉)だけに、ようやく恋人らしくなった番外編(4巻)でホッと一息です。千晶くんからの「誕生日おめでとう」という言葉は、不遇な生まれの将嗣にとっては、図らずも自分の存在を全肯定された言葉なんだな、と思いました。恋人らしくなったとはいえ、千晶くんはまだ自信がなかったり素直になれなかったりしています(まぁこれまでの12年を思えば無理もない)。でも数か月後の誕生日に将嗣から(!)貰ったプレゼントを春重さんに聞かれた時に、「秘密です」と言った言葉と表情に、その後も愛情ある落ち着いた関係を積み重ねて、自信が持てるようになったんだなぁと嬉しくなりました。(何を貰ったのか気になります!)この番外編は短いですが、本編の経緯を知っているからこそ、千晶くんや将嗣の言動と表情1つ1つが深読みできて読み応えがあります。また、そうできる絵を描いている冬乃さんは素晴らしいです。………ところで、冒頭の千晶くんと春重さん、Bambi’s Cafeにいる〜〜〜(笑) また「スカイブルー」と「深海の」が読みたくなりました。