思ったよりライトでした

過去に父親代理から性被害を受けた義弟 沿と、彼にいけない恋心を抱く義兄 要。表紙の仄暗さと一話無料で読んだゾワゾワする感じに惹かれて購入しましたが、意外とサラッとした作品でした。そう感じるのは沿にダメージが見受けらない点にあるのかな。家族に気を遣っているのか消化したのかと思っていましたが、それは「されてた」ではなく「してた」からだった… 息子のヤバさに引いたのか、男を取られコケにされたと思ったのか、母親に捨てられて要の家に引き取られる。捨てたんだから放っておけばいいのに、何年も経ってから言わなくていい事を告げ口する当たり、息子に対する嫌悪感はかなり強いものを感じます。大場先生は苦しむ子羊に手を差し伸べる大人の役割りをした面もあるけれど、気持ちと下心もあったよね？茶室で姿勢の指導をした際にロックオンし、火傷の薬を口実にお触りし、大人を頼れと自分との関係に導いていく… アレやコレやと要との情事を随分楽しんでいたな～と。星マイナス1なのは終盤のいきなりの沿の告白からバババーっと駆け足endなのが否めないのと、母親の仕事や人物像や背景の情報が足りないかなと感じたので。本編は表紙とは違い明るい絵のタッチ。基本的にいい人達で構成されているので身構える事なく読めると思います😊