王太子に婚約破棄されたので、もうバカのふりはやめようと思います
狭山ひびき/硝音あや
このレビューはネタバレを含みます▼
良くも悪くも、すっごく盛り上がる場面もなければすっごく盛り下がる場面もなく、きゅんとする場面もなくさらさらっと短時間で読めました。こういう系で一番盛り上がる部分といえば、なんやかんやあって形勢逆転する時だと思うのですが、なんせ相手の令嬢がアホすぎて、元婚約者の主人公がいかに優れているのか、自分がどれだけアホなのか何も分からないまま「どうしてですの〜！？」と言う間に終わってしまいその後全然出てこないので、あまりスッキリ爽快！とはなりませんでした。でも最初から最後までアホが突き抜けていたので頭脳戦にならずただただ周りからも微笑ましく(笑)見守られていた悪役令嬢、嫌いじゃないです笑
また、主人公の性格のせいにしても、恋愛がまったく進まないどころか第二王子の存在感がなさすぎて少し残念でした。せっかくならラブラブも見たかったのですが、老夫婦のような穏やかな時間を過ごされていました笑 いやまぁ無類の本好きの才女という設定があるので仕方がないのかもしれませんが、ちょっと街へ出てデートしてときめくくらいの流れがひとつ入っていて欲しかった。全力で口説き落とす！と言っていたのであの手この手を仕掛けて楽しませてくれるのかと思いきや、別に大した事してない第二王子……結果的に吊橋効果で落とせたみたいに感じてしまったのが少し残念でした。
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