蛇淫の血
」のレビュー

蛇淫の血

沙野風結子/奈良千春

ネタバレ度MAX

ネタバレ
2022年7月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 信頼していた人に裏切られ、私利私欲にまみれた組織と決別し自分の存在価値と居場所をなくし、無欲、無気力、無関心で世捨て人のようにその日暮らしをする角能。一方、自分に流れる血を嫌い、否定し、それでも万が一の時のために人との関わりを最低限に絞り、懸命に生きる凪斗。凪斗の天賦の才が開花した時、運命の歯車が回り出す。自分にない物を求め、隙間を埋めるかのように惹かれ合う二人。多くは望まず、どんな時も何があっても一緒に生きていきたいと、ただそれだけを願う、小さな希望すらも簡単には叶わなくて、大きな奔流に呑み込まれていく…

ドキドキハラハラの展開に、気持ちが付いて行かず、閉じては開け、また閉じるを何度も繰り返し、それでも先が知りたくて徹夜で読破。これ以上のネタバレはファンの方への裏切りになるので、ここまでにしておきます。ただひとつ言えることは、この作家さんの極道ものは情に熱く最高に面白いと思います。
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