このレビューはネタバレを含みます▼
初見はゆうまと大谷君が良い意味で狂ってると思いました。
ただ何回か読み直して、本当に狂ってるのは、みちこちゃんなんだ、とヒシヒシと伝わり怖くなってしまいました…
みちこちゃんみたいな無意識の悪魔に、ゆうまが囚われていたが、大谷君によって救われたというの風に読み取れました。
みちこちゃん、おしおきを個性とするには無理があります。
本当の善人は、人を傷つけたり、脅かしたりしない人です。
みちこは真逆で、人を傷つけるお仕置きを個性として許しました。これにより、人と上手く関われずみちこの真似しかできないゆうまは、お仕置きで人をコントロールする許しを得てしまったんです。
ゆうまと恋人がいるときにわざわざ家族の親密な話をし、嫉妬されると知りながら登下校し、デート中でもナチュラルに話しかけてしまう。みちこに嫉妬したらお仕置きされる…と知りながら。怖い。
あと元カノに、「ゆうまにお仕置きされた?私が優柔不断で自分の身を守れないせいでごめん」この謝りかた。元カノのいじめの謝罪を受け入れるだけでいいのになぜ掘り起こしてまで、トラウマのお仕置きを話題に持ち出すか。しかも、私が彼女いながらゆうまに構いすぎて傷つけてごめん、という謝りでなく、いじめられて私が自分の身を守れないからゆうまの報復にあったんだよねごめんね、という謝り。根本の自分の行動については何一つ悪いと思っていないし、根本的な謝る所違うだろうと。いじめられたこと許してないからですよね。
ここまでの無意識でも異常な行動をしながら、善人のふりをして、ゆうまに守られる場所で高みの見物をしている。
感情的にならない分、敵に回してはいけないタイプですね。
ゆうまはこれまでみちこの真似しか出来ませんでしたが、大谷君と出会い、大谷君の先生と出会い、初めて自分の意思を持ちました。結果2人で幸せそうでよかったです。