わたしは家族がわからない
」のレビュー

わたしは家族がわからない

やまもとりえ

甘えて逃げた夫が美化されてる話

ネタバレ
2022年7月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何というか、人の立場を思いやる気持ちは素晴らしいものですが、それは自分の責任を果たした上での話ではないかと思うのです。あとがきに一ミリも納得できず…。確かにこちらのご両親には、家庭の方向性に対しての話し合い、思いやりと踏み込みが必要で不十分でしたが、それが責任も説明もせずに自分の楽な方に逃げた父親の免罪符にはならないと思います。自分で家庭を作り上げることはせず、結局、他所の可哀想に仕上がったご家庭にやりたいように手を貸し、自分の家庭は奥さまに任せて適度に関わるだけ。思い通りにならないことには努力もせずに目を瞑ってやり過ごし、最終的に途中で放棄して自分の居心地のいいところに収まる。気弱を言い訳にした、終始無責任で自分勝手な男の話でした。作者さんの絵柄で毒が抜けてまだ読みやすかったですが、とんでもない話です。ただただ娘さんが気の毒です。絵柄に助けられても嫌な気持ちしか残らないお話でした。
いいねしたユーザ19人
レビューをシェアしよう!