無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~
」のレビュー

無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~

ベキオ/藤未都也

心が温かくなるお話。

ネタバレ
2022年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミック版を読んでからこちらの小説を読んだので、前世のパイの造形が、すんなりと入ってきました。字だけでは、すぐにはイメージ出来なかった気がします。
2人の周囲の人達は、「美しいが冷酷で他人に興味が無かった皇帝が、エレオノーラの美しさと聡明さに一目で参ってしまったのだ」と思い、会って2回でプロポーズし、すぐに王城に住まわせ片時も離さない皇帝の溺愛ぶりに驚きつつも、祝福します。皇帝と公爵家の令嬢という、身分の釣り合いも申し分なく、2人は何の障害もなく結婚します。
…と、表面に見えているラブストーリーとは、実際だいぶ違い、もっともっと複雑でドラマチックです。
孤独な境遇と心を癒し合ったハムとパイの家族愛はそのままに、アレクセイとエレオノーラとして恋をしていく過程がなんとも微笑ましいです。パイが殺されて、アレクセイのお母さんの加護で生まれ変わった後も、なぜか残ったエレオノーラの訛りは、息子が彼女を見つけやすい様にという配慮だったのかなと思います。
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