後宮秘夜~覇帝と双花の寵妃~【イラスト入り】
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後宮秘夜~覇帝と双花の寵妃~【イラスト入り】

藤森ちひろ/旭炬

自分の本当の価値を知る人と巡り会う

ネタバレ
2022年7月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 冒頭、自国を攻められ、姉に扮して落ちのびようとする雪霞が貴奨に追われるシーンから緊迫感があり引き込まれた。
半陰陽という体に生まれ、母である女帝とも溝が出来ていた雪霞にとって、体の事は自己肯定感を失わせる受け入れがたい事だったはず。雪霞の秘密は無理やり暴かれるのだが、貴奨が初めてその事実を目にしたとき、
「そなたこそが華の秘められた秘宝だったというわけか」
と呟いた事に、何だか救われたような気分になった。
一族や国が滅ぼされて、城が落ちた後の検分に立ち会う様子は凄惨で、そんな事をされた相手と相愛になるなんてとんでもない事かもしれないが、幸せになって良いんだよと思った。
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