ノエル
」のレビュー

ノエル

丸木文華/門地かおり

異常なほどの依存愛

ネタバレ
2022年7月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ちょっと前セールになっていて購入していた分です。私の大好きな作家さん、丸木先生の作品で、ずっと読もう読もうと思っていた作品の一つでした。
ストーリー展開としてはある程度予想できたかなと思います。無理やり体を繋げて→溝ができて→諦めようとして→お互いの気持ちを確認 という流れはそうなるだろうなという感じでしたし、ノエルの秘密も結構早々に気付きました。この作品の魅力は、ストーリー展開はもちろんですが、それよりもアレックスのちょっと気持ちが悪いほどの執着心でしょうか…。源氏物語に例える場面もあり、なるほどなと思いましたが、5.6歳ほどの子どもに一目で心を奪われ、一瞬で未来まで見通すところにこわっと思いました笑。で、自分のものにしちゃって、囲い込んで、母を監視するまでの徹底ぶり。ノエルが大人になるまで耐えて耐えて熟れるまで待った結果、自分本位に奪っちゃう攻がヤバくて、叫びたくなりましたね笑。でもね〜いろいろぶっ飛んでて最低なやつなのに、ノエルだけを一途にひたすら愛するところにロマンを感じさせちゃうんですよね〜!気持ちが悪いほどの愛が美しくて、これが正解のような気がしちゃうほど。他人のことは一切考えず、自分達の世界だけで愛に生きる2人の物語。荒波の如く一気にゴールまで読者を連れていき、フー凄かった…と、息を漏らさせる丸木先生が素晴らしすぎます!!
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