あおに鳴く
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あおに鳴く

素敵過ぎる

ネタバレ
2022年7月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私の解釈を書きます。
ラスト、過去に戻った鴻はそのまま戦死したため、菊次郎は鴻を待ち続ける事はせずに家族を愛することができた。戦死する前に菊次郎に手紙を残したり、夢枕に立って想いを伝えたり出来てたらいいな。
現代の司朗は鴻が去った後、今までの記憶に加えて家族に愛されて育った別の記憶を得て、鴻がやるべきことを成功させた事とやるべきことが何だったかを知る。
別記憶内で菊次郎から小さい頃に鴻の戦死を大切な人の話として思いを聞いていたりするかもしれない。
過去は変えられても、両親は別の事情で同じ頃に亡くなっているのだと思う。両親が亡くなった後菊次郎に育てられた事は新過去でも同じで、菊次郎が一週間前に亡くなった事も同じだと思う。
それらの記憶を得た司朗は鴻が司朗を思い願いを叶えた事に対しての「今度は俺の番」と
鴻を思い願いを叶えようと飛行機を飛ばして、特攻する直前の鴻を呼び戻す。
呼び戻された鴻にはその瞬間に司郎と過ごした日々となすべき事のために自分が死んだ事を思い出し、司朗が呼んでくれて戻ってきた事を理解する。
司郎の過去の為にできる事を済ませて、約束通りに司郎との未来を一緒に生きていく。
こんな感じの妄想をしています。

これだと物理的な鴻が現代の墓の中と湖に二人分存在してしまうけど、SF的には辻褄合わせるにはどうしたらいいんだろう…
あと、叔父さんは菊次郎に思いを寄せていたから菊次郎に似ている司朗を気にかけているのだろうか。
菊次郎の代わりにしようとしている自覚があるから、司朗と距離を置いているのかな。
鴻との違いは、叔父さんにとってはやっぱり司朗じゃなく菊次郎なのかもしれない。
菊次郎は叔父さんの思いを知っても応えなかったのかな。だから叔父さんは菊次郎にちょっと手厳しいのかも。
姉の旦那の父なんて、冠婚葬祭や法事くらいでしか関わる事がないだろうけど、どうやって親密になったのか。整体に菊次郎が来たとか、姉が菊次郎を整体院へ連れてきたとかかな。そこから話をする内に惹かれていった、みたいな。この二人にも一本描けるくらいのドラマがありそう。
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