アホは困難をのりこえる翼があるから。

とにもかくにも、源が可愛いです！！ まっすぐで、吉宗のことが好きで好きで好きで好きでたまらないのが、もー可愛くて可愛くて。そして懐の深い、イイ男。心と体は直結！なところも、源なら可愛いし、歪な恋愛観の吉宗にはこれぐらいがちょうどいい。
付き合っていない、といいつつ、一緒にお風呂なんてめちゃくちゃ仲良しでいい雰囲気。花火大会も……浴衣はもちろんいいけど、光、音、熱気、そして匂い、五感のすべてが昂る感じが伝わります。
お互いに心の内を測りつつ、二人の時間を積み重ねていく過程が丁寧に描かれています。視線が、表情が、仕草が、言葉では説明しがたい複雑な感情を雄弁に語ってくれて、突き刺さりました。
そして、過去に蝕まれた吉宗の心が、源で満たされていくのが愛おしくてたまらないのです。
２巻の終わり方にモヤモヤする人もいるだろうけど、私はとても満足でした。吉宗の問題は、悪いヤツを成敗したらもう安心！とはいかない種類のものだから。今後、同じようなことがあるかもしれないし、ないかもしれないけど、吉宗と源はちゃんと向き合える。頼れる仲間たちもいる。というところを見せてくれたのが良かったです。ちゃんと、イベリコ豚の日常に戻って……そして、ラストの吉宗を見ちゃったらね、「どうでもいいや」です。アホでいられることの強さ。
完結マークはついていませんが、作者様のブログに「２巻で完結です」と書かれていました。「彼らは幸せに暮らしています」とも。でも、番外編は読みたいなぁ。入江と吉宗の過去編が見たいです！