夜這いを決意した令嬢ですが間違えてライバル侯爵弟のベッドにもぐりこんでしまいました
茜たま/椎名明
このレビューはネタバレを含みます▼
冒頭の夜這いの場面で、ストーリー的に元々レイはクロエを好きなんだろうと見当がつくので「…あ、だんだん本音出してきたな」とか思いつつ、クロエに降りかかる困難にハラハラしながらハッピーエンドを見守ったのですが…。レイsideになると、クールに見えていた様子からは考えられない程の片想いの重さと深さ。妄想ダダ漏れの恋する少年ぶりにビックリさせられます。…それを踏まえて再度冒頭に戻ると…大好きな女の子が無鉄砲な夜這い計画を立て、それを実行に移す行動力を目の当たりにした衝撃!おまけに追い詰められて頼った相手は自分じゃなくお兄さん!自分は全然意識されてない!という状況に気の毒という言葉しか出ません。必死で動揺を隠して皮肉を並べている様子に切なくなってきます。もしお兄さんと部屋を代わっていなかったら…!と、想像だけで動悸に苦しむ姿ときたら(涙)やっと両想いになって、素直な気持ちを口にする2人も良いですが(特にレイは、言えずに心に溜めてきた甘い言葉がもう止まらない!)学生時代の、ライバルのような、友達以上のような甘酸っぱい関係性も良い!図書室でのやり取りが2人とも本当に楽しそう。番外編で、勉強する2人をエグバートが見守る様子も良かったです。…小説の評価には関係しませんが2人(特にレイ)のイラストが、私には子ども同士に見えてしまい、ちょっと直視できないソワソワ感を感じてしまったのですが、この感覚は人それぞれでしょうね。
いいね