私の愛したツバメ
」のレビュー

私の愛したツバメ

ジョゼ

愛人

ネタバレ
2022年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ ただいまジョゼ先生祭り中です。
こちらは70を超えたお爺さんの愛人と噂されるツバメが、同年代の若菜と出会い、自分と向き合って前へ進むお話です。
ツバメ、というので若いツバメという意味かと思いましたが、名前がツバメでしたね。まぁ70歳の愛人ということなのでそういう意図も含んでいるのかな。
でも、その70歳のお爺さん(博臣さん)とツバメの関係は、肉体的な普通の愛人というよりも、ツバメにとっての精神的な心の支えだったのだなと理解しています。
もてはやされた過去にメンタルをやられ、ツバメの透明感もあって消えてしまいそうなツバメを唯一助けてくれたのが博臣さん、ということでしょう。
若菜という嘘のつけない真っ直ぐな青年と出会い、嘘のない言葉をもらってまた、1歩踏み出そうと思えた。
ツバメの心が、博臣から飛び立つことに博臣も喜んでいるのが切なくもあり、生い先の短い大人の美しい別れなんだなと感動さえ覚えます。
若葉との新しい恋がメインなんでしょうが、年齢的なモノなのか博臣さんとツバメの関係にすごく着目して読んでしまい、すごく切なく感じました。
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