けだるげな色気

金江さんのこれがすごい。同じ大学の同じ重音部の先輩後輩。灰賀くんは新入部員歓迎会のバツゲームで、ヘルスに行くことになる。行かなくてもいいという選択肢もあったが、実は彼は自分のセクシャリティに悩んでいたので行くと、そこに金江さんがいた。
部では話せなくてここでなら話すことができる。せっせとバイトしてせっせと通いだす灰賀くん。一目ぼれだったんだろうけど、心が迷走していて自分で気づかないもどかしさ。金江さんの気持ちもなかなか読めなくて。絶対かわいいと思ってるとは思ってたけど。それぞれの友人に相談し、自分の気持ちに輪郭を持たせていく。大人と子供のはざまでもある特権、青春にきゅんとしてしまう。「誰かとしあわせになってほしいか、自分が幸せにしたいのか」灰賀くんの心が決まっていくが、合宿での一波乱。共学だから女の子もいる。BL特有の女の子のほうが、普通とは。にぶち当たる。４年生の卒業という時間のなさ。金江さんの「告白されたいから、しない」乙女か。かわいすぎでしょ。ようやく思いが通じて卒業。「今後この曲を聴くたび、今を思い出す」が頷かずにいられない。主役だけでなく、脇もいいキャラが多い。おまけページで、幸せな二人がみられる。キャラ設定や、服デザインもすてき。いたすところも、ゆっくり丁寧に描かれていて、がつがつした感じがなく、愛し合ってるがあふれてます。