【単話版】ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない(フルカラー)
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【単話版】ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない(フルカラー)

増田ちひろ/裏地ろくろ

この漫画に何を求めているか

ネタバレ
2022年8月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず原作に比べると「異常な世界に存在する危機感」や「主人公の非情さ」が薄れていて、パニック感がまったくなくなってしまっています。
キーである筈のゾンビに関してもデフォルメ化されてて全く怖くなく、絵柄に関しても背景がたまに実写調になってるかと思えば、てきとうな色一色だけで表現されていたり、統一性が一切感じられません。ヒロイン達に関しても、キャラ性を表すイベントをかなりすっ飛ばしているので、一人ひとりの魅力が表現しきれてません。

次に原作を知らず、サバイバルホラーとして見ても、正直よくはないです。
安く売る為に18ページで1話の構成ですが、細切れされすぎているし、
話ごとに唐突にシーンが切り替わる為、理解が難しいです。販売の仕方に問題があります。
キャラクターも無駄に多い。名前が紹介される割に1コマしか出てこないキャラまで居る。ホラーシーンについても、普段の登場人物たちが基本能天気に描かれている為、ゾンビ達が脅威になっているような緊張感は全く損なわれています。

最後にお色気要素に期待して見た場合、最初の数巻は主人公が盛っているので
毎巻、シーンがありましたが、7巻以降はほぼ無くなりました。
キャラクターが現代日本人に受ける絵柄をしているので、それに期待したとしてもシーン数が圧倒的に減っているので、期待すると裏切られます。

わたしは原作を知っている人間なので、
尚の事、この漫画に対して残念に思ってます。
一番許せないのは販売方法かもしれません。
100円で18ページで細切れに売るのに固執するがあまり、良さが損なわれすぎているのです。
背景の手抜き感やお色気シーンの減少は目を瞑れても、
そこだけは正直あまり許せる気がしません。

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