花嫁は容疑者
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花嫁は容疑者

山村美紗

この推理小説が読みたかった!

ネタバレ
2022年8月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 僕は阪神・淡路大震災の前後にこの推理小説の存在を知り、今回初めてコミックシーモアで購入しました。4作目で表題作の「花嫁は容疑者」ですが、僕は、殺人犯は被害者の牧信夫の妻の「陽子」ではなく、彼の弟の「純二」の妻の「亜也子」ではないかと思い、まさにその通りでした。それにしましても、癌で死を目前にした夫を放ったらかしにして彼の兄を奪おうなんて、とんでもない女ですね。1作目の「竜神祭りの殺人」の「「原佐知子」と言う女子大生が全裸死体として川で発見された」と言うブロローグが衝撃的でした。推理小説の場合、「アリバイの完璧な人物」や「動機の弱い容疑者」や「新たな容疑者」が一番怪しいと言われていますが、この短編推理小説の殺人犯の「鬼頭」と言う男はその全てに該当していましたし、2作目の「冷泉家の羽子板」に登場しています殺人犯の「市田光夫」もまさにその通りでしたね。5作目の「三千万円の花束」の「殺人犯の野村麻美に殺された男たちが、実を彼女を犯して連続殺人事件の原因を作っていた」と言うあらすじがとても山村美紗氏らしいですし、被害者の一人の「植田良夫」と言う男が中学校のテニス部の顧問を務めると言う「エースをねらえ!」を連想させるあらすじも素晴らしかったです。7作目の「埋葬された都」の,「三原知子」と言う女子大生を殺害した容疑者が二転三転し、最終的には、最も新たな容疑者の「大滝」と言う社長が殺人犯として逮捕されたと言うあらすじもとても面白かったです。8作目の「テレビモニター殺人事件」に登場しています殺人犯の「石宮一夫」と言う男、まさに「最低夫」ですね。「浮気相手」のために、睦まじい仲でした奥さんを殺し、彼女を装って主人公の「秋野夕雨子」にとんでもないクレームをつけたのですから。
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