愛してはいけなかったのに 御曹司は幼馴染みを諦めない
」のレビュー

愛してはいけなかったのに 御曹司は幼馴染みを諦めない

麻生ミカリ/芦原モカ

渾身の作品なのですね

ネタバレ
2022年8月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作者さんの作品は、今作で4作目ですが、ほんとうに渾身のストーリーで引き込まれました。
ヒロインが、約束は守べきものという誠実な、でも頑なな、自分自身をしばりつけていた価値観に気づき、想う相手との未来の約束に心を向けていく終盤がほんとうに良かったと思います。亡き相手との約束を理由にして、自分の想いをしまいこみ、想う相手と距離を置き、はっきりといわずにいた行為が、実は想う相手を縛っていた・・と気づかせる筋立ては圧巻です。
思い出を振り返るシーンが多すぎ というようなあとがきを読みましたが、それを序盤でしっかり描かれているので、読者にたいしても誠実だなと思いました。そういう肝心な部分を終盤の謎解きのように、急展開に描かれる作品はあまり好きではないので。(他の作者さんのことです)
ただ、序盤で、夏衣と理玖とをあきらかに間違えて書いている個所があり、せっかくのシーンが・・・と思ったので、★4にしました。
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