ノーカラーベイビー
」のレビュー

ノーカラーベイビー

奥田枠

これが初コミックなんですね

2022年9月3日
糸永くんの、、を読んで面白かったのでこちらも購入してみました。同性愛者であることで家族とは疎遠になり、その寂しさから自分を求めてくれる人に尽くしてしまう主人公。彼に激しいセっクスを強いられてばかりでも、それに応えることで自分が必要とされていると感じ安心している反面、愛され大切にされたいとの願いも持ちたい。そんな自己評定の低い眞白の前に現れたのは、優しさでできているような人として深みのある大地。眞白の優しさと寂しさをわかってくれる、優しい大地といることで、やっとしがらみから解放されて自分の人生を歩む強さを持てた眞白。眞白の独占欲強い弟が出てきて少し引っ掻き回すのですが、弟の登場はいらないくらい眞白と大地と元カレで読み応えある話でした。元カノも酷いヤツなんだけど、彼なりに眞白のことは好きだったんだろうなと思わせる最後のキスも、誰かを悪者にして成立させるわけではない捉えた方は納得できます。
そして眞白という名前も最後にちゃんと生かしてありとてもよかったです。
独特の雰囲気を醸し出す作家さんで、人の繊細さと優しさと同じくらいにエロさの煩悩が織り交ぜてあり、この繊細さと大胆さはなかなか他で見当たらないので、おもしろくとても好きです。
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