マダム・プティ
」のレビュー

マダム・プティ

高尾滋

強い女性

ネタバレ
2022年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ まず。
高尾滋先生の作品は作品ごとに設定も絵柄もガラリと変わり、同時期に先生の他の作品を複数読んでいても登場人物がごっちゃになったりする事が一切ない。薄っぺらいあるあるな設定ではなく、立ち居振る舞いや話し方、時代背景や国民性もよく考えられていて映画を観ているような気分にすらなる。

マダム・プティは始まりはほぼオリエント急行殺人事件だったが、そこからの疾走感あふれる展開が素晴らしい。初めは何だかなあと感じる登場人物たちも、大事なもののために走り抜ける人たちがどんどん愛おしくなっていく。愛する人のために自分もこんな風に出来るだろうかと考えさせられる。

絵柄や表紙が好みでないと感じている人も、まずは手に取って読んでみて欲しい。
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