このレビューはネタバレを含みます▼
濃厚なBLで脳が爛れていた所、ツイッターでフォロワーさんから「このBLがピュアでいいぞ」と勧められて辿り着いたら、ジャンルが“少女マンガ”になってて二度見しました。…が、読んでみたら果てしなく尊いボーイズがもだもだ尊いラブ模様を繰り広げていて良きでした。というか、カケルくんのお姉ちゃんをはじめとした周りの人達が、あまりにもカケルくんに面と向かってor聞こえよがしにサゲたりヤマトくんと比べること言うので「なんでよ!?こんなにも可愛くて素直ないい子なのに!!」と腹が立って、すっかりカケルくんのモンペになってしまいました。なので、カケルくんを掛け値無しに大好き過ぎるヤマトくんと、自分の気持ちを抑えて「カケルくんは素敵なんだから」と背中を押してくれた茜ちゃんが大好きです。特に茜ちゃんのセリフでは「見る目ある!いい子!」と何度も目頭を押さえました。自分も好きなのに「カケルくんには好きな人がいるんだよね」って優しく笑えるとか聖母かよ……。あとはヤマトくんの妹のミコトちゃんに、クラスメイトの保坂くん&天宮くん、ミコトちゃんに恋する瀬尾くん、ヤマトくんのお父さんとお母さん……様々な魅力あるキャラクターが出て来て、それぞれに恋模様や人間模様が巧みに描かれているので色々と考えさせられてしまいました。タイトルの『君には届かない。』にも色んな考え方ができるよなと。物理的な距離や心の距離、性別、兄妹、親友、友達、親子、はたまた想いの育つスピードも……。最新6巻で、カケルくんの気持ちがようやくヤマトくんの想いに近づいて来たのかなというところで次巻に続いたので、続きが待ち遠しくて仕方ないです。何巻かのあとがきだったか、ツイッターだったかで作者さんが「もっと2人のイチャイチャも描きたい」みたいなことを仰られてましたが、ジャンルが“少女マンガ”になってるので果たして我々はどこまで見守らせていただけるのかも気になって気になって……。2人がピュアなのでチューまででも“らしい”かなとは思いますが、できればイチャイチャするまで見届けたいところ。とりあえず、カケルくんが早くヤマトくんにメロメロに可愛がられるといいのになと願いながら、続刊を楽しみにお待ちしています。