このレビューはネタバレを含みます▼
結論から申しますと、主人公とライバルと言う設定からして『ガラスの仮面』のようなある種の『スポ婚』モノを求めて読んでいたら、そう言う作品ではなかったです。オペラを用いたバトルも楽しみにしてたんですけど、主人公が殆ど葛藤や挫折をするシーンがなくて、共感できなかったです。ちょっと前にモノローグで『~~みたいになりたい』と言ってたと思ったら、すぐにその~~を取得しちゃってる感じ。全くオペラに関する苦労と言う苦労がなくて「なんだこりゃ?」と思いました。どちらかと言えば萌の方が好き(やる事はヒドいことが多いけど、少なくとも共感はできるキャラ)だったので、途中から何か変わるかな?と思ってたら萌、やることはますます小物になるし扱いはぞんざいになるし、最期がアレじゃないですか。もっと萌と主人公との共闘とか、そう言うのが読みたかった。そう言うのを求めている人は『ガラ仮』を読んだ方がいい。物語のラストと言い読んでて「はぁ?」となってしまった。あと子供を産んでも歌手業は続けられるだろ…と思ったのもある。留学編辺りから、萌がライバルではなくなった感じがしました。初めての一条ゆかり作品だったので、ファーストインプレッションはあんまり良くなかった。特に結末に関しては意見の割れる作品なんじゃないかなと個人的には思います。ずっとムカムカしながら読んでて、すっきりする事なく終わってしまったんですよね。強いて星を二つにしたのは、「自分を上げろ、自分を愛せ」と言う台詞はよかった。これだけです。