可愛い義妹が婚約破棄されたらしいので、今から「御礼」に参ります。
春先あみ/いもいち
このレビューはネタバレを含みます▼
前半は妹(義妹)の婚約破棄に報復する兄と義姉(兄嫁)の話。
そう、前後編だといえる。
ちなみに後編は王国から独立して立国する話。
前半で酷い目にあわされた妹が幸せになるための話でもあるけど・・・
内容は短編2作品と言えるかも。
タイトルはこの前半を指しています。
まず王国がクズすぎて酷い。
過去に流行病が襲った。
特効薬は量が少なく、王族と有力貴族優先で支給された。
そして貴族が領民を選別して薬を与えるという方法を取ろうとして反対したのが兄妹の母の公爵夫人。
それに同意したのが兄嫁の両親。
両家は公爵夫人の発見によって領民を救う。
それを知って、それまで嘲笑ってた貴族たちが手のひらを返したように救いを求める。
・・・その結果、公爵夫人は過労死する。
死んで称賛される公爵夫人と公爵家。
オズワルドは第4王子だけど王太子となったのは、さらなる国王の愚策が原因。
当時の王太子と第2王子が地に落ちた権勢を立て直すために炊き出しを命じられる。
しかし流行病の予防薬として特効薬を使用していた2人は再度特効薬を使用したことで毒素が回って死亡。
(まだあったんかよ!)
王太子にされた第3王子(10歳)は母親が和平で側妃になった隣国の王女だったことで、逆恨みから護衛や侍女に教育係による放置死。
母親である側妃は毒を飲んで後追い。
輿入れ時にもらった鉱山を返却させられて、王家の権勢はさらに失墜。
そこで聖女とまでいわれた公爵夫人の遺児を第4王子の婚約者にあてがい、不出来な息子の尻拭いを押し付けた。
オズワルドによる婚約破棄も胸糞悪い。
こんな奴では国も成り立たないだろう。
もちろん浮気相手も異常なオツムで、独立した公爵家当主をターゲットに変更!
とはいえ、騒動を起こして逃げたと知った元両親(前半で縁切りしてる)は押しかけて同情を押し売りするし。
彼らと仲間たちが最後まで暴れるため1本の作品になってるけど、前半で徹底的に潰しておけば後半の騒動は一切起きなかったと思う。
親も何やってるんだ?
自らの手で片付けとけよ。と言うのが本音。
しかし、前半で出たように、我が身可愛さで特効薬を使い、自分で領民を救わず公爵夫人に押し付けて過労死させても平然としている連中だから。
主人公の3人(+数名)がただの甘ちゃんだからダラダラ続いたともいえる。
前半でサクッと断ち切って後半を妹の幸せと立国にすれば良かったと思う。
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