2ウィーク・サマー・シークレット【電子限定おまけ付き】
風緒
このレビューはネタバレを含みます▼
大学生のアヤトと樹がホームステイ先で知り合う表題作と、大学生のアラキと瀬野がもだもだする話の、2つ。風緒さん好きで、作者買い。風緒さんはゲイで苦しむ内面を正面から描いてるとこが好きで、本作もやはりそうでした。表題作では樹が学生達と馴染めずに孤独を感じていて、それは自分が普通じゃないからだと諦めていたんだけど、アヤトに出会って誰もが普通じゃなくて悩みを抱えていて、自分が孤独なのは他に原因があるって分かるんだよね。アヤトもアヤトで樹に出会って地元に縛られなくていいんだ、どこにでも行けるんだって世界が広がっていく。出会えて良かったよ、と2人の成長を見守る親の心境です。2人の過去を端折りすぎてる感は否めなくて、樹は素直で良い子なのになぜ空気読めないと毛嫌いされていたのか具体的に描かれないのでよく分からんし、まるまる一冊で読みたかったなあ。2つ目のコーヒーの話も面白くて、お互い気持ちを伝えられず嘘をついたまま何年も過ごし…という、もだもだもだもだ感が妙にリアルだった。
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