つま先立ちの、その先で
」のレビュー

つま先立ちの、その先で

園瀬もち

起伏が乏しい

ネタバレ
2022年9月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 憧れの九条に見合うよう、大学デビューをした由斗。眼鏡をコンタクトに変え、髪を染め、洋服にも気を遣う。九条の幼馴染みの穂高は由斗に対して少し意地悪で、九条への憧れや崇拝を邪魔しているようにも見える。

読者には穂高の想いはバレバレだから、なぜそんな言い方? なぜそんなこと? と思う流れが多く、九条に憧れていたはずの由斗が穂高を好きになるのが簡単すぎてチョロい。


同じサークルに所属している設定とは言え、三人しか出てこないし、まともにセリフがあるのは由斗のバイト仲間の女性だけで世界が狭く感じる。

九条の外面はいいけれど、内面は最低というのも全然生かされておらず、よくある流れでよくある展開の普通の作品になってしまっているのが勿体ない。
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