美しいこと 【講談社版】
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美しいこと 【講談社版】

木原音瀬

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ネタバレ
2022年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ コミック既読後、2人のその後をなんとしてでも読みたいとジタバタしていた矢先に偶然にも探していた作品を見つけました(別媒体)。はやる気持ちを抑えつつ、様々なレビューを参考に講談社版ではなくRipika novelの「美しいこと」「愛しいこと」「愛すること」の3点を読みました。
レビューを信じて良かった、もう最高でした。コミックや「美しいこと」では松岡目線しか読めませんが、ノベルの「愛しいこと」では寛末目線が、「愛すること」ではこれまで胃が痛むような思いをして2人を見守ってきた我々へのご褒美のような穏やかな2人がいました。だからでしょうね、消化不良もヤキモキした気持ちも起こらず木原作品にしては珍しく途方もない幸福感で心が満たされています。
講談社版の評価は人それぞれですが、レビューをしこたま読んで思ったことは2人をちゃんと見届けたいなら3冊を手に取った方がいいという事。せっかく双方の視点を1巻づつ丁寧に綴られているのなら読まないなんて勿体無い。そこにはノンケの2人が堕ちた同性への想いがとてもリアルに綴られています。良い悪いではない、もうどうしようもないというコントロールが効かない想いに苦悩する姿が生々しいです。狡くて卑怯でみっともなくて、だけどこれは紛れもなく純粋で正直な恋愛小説でした。
講談社版のレビューに載せるのは躊躇いましたが、どうしても伝えたくて書きました。参考になれば嬉しいです。
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