いい子、悪い子、Hな子
」のレビュー

いい子、悪い子、Hな子

秋山花緒

脇役たちにモヤモヤイライラ

ネタバレ
2022年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 世の中に溢れる《普通》というものや言葉に傷付けられ、追い詰められる公務員の立花の癒しは大きなぬいぐるみのハルくん。景品として受け取ったときは分別の仕方を考えていたのに、今ではハルくんに癒され、部屋の内装までハルくん仕様になっている。

そのことで恋人に浮気を疑われ、世間的に受け入れられないことであると自覚している立花は癒しの存在であるハルくんを隠し、恋人を作ることも諦めてしまっている。

そんなとき、女性向けAVの動画に登場した男優の声や視線に下半身が反応し、空室と思っていた隣室の住人に声を聞かれてしまい、その住人がAV男優の二階堂だったと知り、気まずさで泥酔する立花。

気が付くと二階堂の部屋で、昨夜の乱れた姿をスマホで撮られ、ことあるごとにスマホをちらつかせてからかわれる。


立花が仕事に対して誠実で、人に対しても誠実であるところに好感が持てる。二階堂が真摯に向き合ってくれる立花に好意を抱くのも自然な流れで二人の物語としては特に不満はない。

でも、二階堂の出自の話は出落ち感が凄いし、立花の同僚の鈍感で無神経な物言いにイライラが募ってしまった。立花が《普通》であることに苦しめられた一番の要因はコイツなのでは? と最後の4コマを見て強く思った。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!