ジェラールとジャック(白泉社文庫版)
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ジェラールとジャック(白泉社文庫版)

よしながふみ

2人における4つの関係性

2022年9月24日
大奥よりも前に描かれたよしながふみさんのBL作品。
絵の古さでなんとなく見送ってましたが、セールを機に買って良かった!
名作と言われるだけあります。さすがのストーリー力です。

男娼を買う金持ち平民のジェラールと、
没落貴族で娼館に売られたジャックのお話。

客×男娼、主人×使用人、父親×息子、恋人同士という2人の関係の変化が
フランス革命前夜のパリを舞台に見事に描かれています。
(ネタバレか迷いましたが、作品内容にほぼ近いこと書いてあるのでチェックなしで…)。

ジェラールが片目に怪我をしている理由や、
男娼を買うようになった理由も、彼の半生を通して語られ、
それが2人の関係にも影響し、奥が深い作品でした。

当時の書籍とか、貴族と平民の関係とか、実在の人物とか、
その時代・国の雰囲気を味わえる展開も良かったです。

ビーボーイ版を買うと590pt × 2巻のところ、
この白泉社文庫本版だと681pt × 1巻で全426ページが読めちゃう。
さらにセールも重なって大変お得でした♩

総426ページ。
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