このレビューはネタバレを含みます▼
大正浪漫、本当浪漫を感じるというか読み物として好んで読む時代なのですが、この後の歴史を思うからこそ切なさが漂ってよりロマンチックに感じてしまうんでしょうか…。英国留学から帰国した英語教師の先生と海軍少尉のお話だけあって、英語で言葉を交わしたり和洋それぞれの衣服を楽しめたりします。堅物な少尉と柔軟な先生がそりが合わずに言い合いをするのだけど、その後同じ行動を取ることでふたりの距離が縮まり、仕事柄物理的な距離は離れていく。簡単に連絡を取れない時代の良さがあります。お見合いのところは断る体だったからこそできた大胆さがまた素敵。一途で硬派だけどからかい癖のある少尉と少々意地っ張りで純情な先生できゅんとしました。