長良川鵜飼殺人事件
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長良川鵜飼殺人事件

山村美紗

Dear Miss Catherine

ネタバレ
2022年10月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 僕は阪神・淡路大震災の前夜にこの推理小説の存在を知り、今回初めて、それもコミックシーモアでこの推理小説の文庫本を購入しました。「目撃者ご一報下さい」の文庫本に収録されています「青い札束」と言う短編推理小説の主人公の「野上二郎」ではありませんが、賭博行為は本当に怖いですね。1作目の「長良川鵜飼殺人事件」に登場しています殺人犯の「沢山三郎」にしましても、宝石店の売上金を使い込んだり賭博行為をしたりしていなければ「殺人犯」にならなくて済んだ筈ですから。2作目の「嵯峨野トロッコ列車殺人事件」の、「トンネル内で2人の女性が殺害された」と言う、萩尾望都先生の「11人いる!」みたいなあらすじも素晴らしかったですし、2人目の被害者の「早川みどり」の「数字のダイイングメッセージ」も素晴らしかったです。僕個人としましては、殺人事件の「中田京香」と最初の被害者の「立田リカ」の婚約者の「小林典夫」のどちらも責める事が出来ません(彼は決していろんな女性に手を出したりしませんでしたから)。3作目の「小京都酒田殺人事件」と4作目の「足摺岬の殺人」も、「連続殺人事件の被害者が実は連続殺人事件の張本人だった」と言う山村美紗氏らしいあらすじでした。3作目の殺人犯の「本間雪子」と4作目の殺人犯の「三上美矢子」、本当に気の毒です。「本間義夫」が彼女を拒んだりしていなければ本間雪子は「殺人犯」にならなくて済んだ筈ですし、「南原正和」が余計な事をしなければ三上美矢子も殺人犯にならなくて済んだ筈ですから。
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