雪と墨
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雪と墨

Marita

読了後はしみじみ

ネタバレ
2022年10月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ ピクシブで完結記念の前日譚的な短編を読んだのがきっかけで作品を知りました。
タイムトラベルものは、時間という抗えないものへの絶望感が大きすぎるのと切ないストーリーが多く、読むのに気合を入れる必要があり、この作品は悲壮なと堂々と銘打っているので、さぞかし辛い展開なのかと覚悟を決めて読みました。確かにあっくんの孤独と一生会えない彼女への思いは切なく穏やか日常に影を落とすものでもありましたが、作品全体の雰囲気はどこか爽やかで息詰まるような苦しさは感じませんでした。タイムトラベラーの存在は未知なことが多くまるでサバイバルなのに、みんなしっかりしているしちゃんと地に足つけて生きているのが個人的に救いで、何よりハッピーエンドなのが良いですね!途中あっさりとノマカプ成立しているが?!とあっくんのメンタルを心配してしまいましたが(もちろん積木ちゃんもかわいいしステキなキャラです)、変に拗れたりせず無理なく双方の「幸せ」を描いた展開の組み立てが上手だなと感服しました。
読了感はしみじみという感じで、ジャンルに拘らずステキな作品に出会えてよかったなぁと思いました。
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