このレビューはネタバレを含みます▼
三つの世界…平安の世と現世と、怪や呪の在る異界 “ 王の庭 ” とを行ったり来たりします。舞や楽器を奏する “ 雅楽 ” が特別な力を持っていて…
主人公はその雅楽を通して異界の者と通じたり、陰陽師の様な通力で邪を祓ったり呪われたり、果ては現代人(こっちも主人公)が次元を越えて行き来しちゃったり…。
龍や鬼、千里眼の巫女や呪詛に九十九神など盛り沢山キャスト、平安当時の人々が信じてたであろう怪異に溢れた作品です。低級呪いに至るまで皆が皆、雅楽大好きでそこが可笑しい。自分の中では「陰陽師」や「百鬼夜行抄」なんかの作品に近いイメージがします。
ラストはサラッと余白の残る終わり方。最初から最後までずーっと不思議で、雅楽の神聖なエネルギーに圧倒されてました。読み返しはしなさそう。
1巻は319P、2巻は341Pと大ボリューム。