初恋ゲームセット
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初恋ゲームセット

カキネ/柄十はるか

ほっこりするお話3編

ネタバレ
2022年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ ●関連する3CPのお話です。各ページ数は目次を。内容についてはあらすじが綺麗にまとめて下さってます。
●表題作。迅はなんで条件なんか出したんだろう…素直じゃないなぁ…とモヤモヤしながら読んでました。再会してもお互いわだかまり全然取れてないし、二人とも頑固だし。でも「追いかけてくるお前が好きだった」っていう迅の言葉に、高校時代の二人が本気で競い合う良い関係だったんだろうなと想像できました。でも、最後の最後で意地張っちゃったんだね…。正直な気持ちを伝え合ってからのえっち、良かったです。『延長戦』でも何かとマウント取ろうとしてる二人、かわいいな。
●『今日は〜』功治と迅の同級生、愁と七央斗(ナオ)。こちらは高校卒業から付き合いだしてスローペースの10年目。でもこの3年、えっちに進めない…。そのことについての二人のすれ違いが、手帳というアイテムを使って上手に描かれていました。ナオを大事に大事にしてる愁にすごくキュンとします。
●『恋待ち〜』三月は表題作では関西弁の印象が(私には)強かったですが、実は表情が乏しくてどちらかというと陰キャラ。迅に振られたのち、仕事で出会った廉は対極の陽キャラで、「全然俺の好みちゃう」からのスタート。
●廉が三月のほんの僅かな表情の変化を敏感に感じ取ってるのが良いです。そんな廉に感情が揺さぶられてる三月も良い。廉の前でようやく泣けた三月。涙が素敵でした。それに廉に気持ちを必死に伝えようとするのがめちゃくちゃかわいい。素直な恋ができそうでよかったね。
●瞳の中に相手の姿が映る表現が少し多くて気になりました。あと、あとがきのイラスト!バーのマスターにも何か物語があったのかしら…?(→著作調べてみましたら、ノベルの『夕暮れブロッサム』が多分それですね!マスター愁のお兄さんなの?!)
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