1限めはやる気の民法(白泉社文庫版)
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1限めはやる気の民法(白泉社文庫版)

よしながふみ

はさまった毛

ネタバレ
2022年10月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストーリーの流れ、場面の見せ方、会話のテンポ、余白の入れ方などがとてもよい。お話としてすごくよくできてる。
【藤堂と田宮】:大学から社会人になるまで、長い付き合いの二人。片思いが両想いになって、その思いがより熟成するまでの流れが、ユーモア交えて描かれていた。二人の距離の縮まり方がよき。セリフのないコマとか、間合い、余韻みたいなものがすてき。脇役たちとのからみもおもしろい。歯に毛がはさまる描写が何より印象的。なんだかんだ愛し合ってるんだよねーな二人がよい。
【藤堂の弟と教授】:この教授をかわいいと思えるかどうかで好みが別れそう。教授乙女入ってて泣いちゃいます。割と淡々としていてでも教授のこと溺愛している藤堂の弟とはいいコンビだと思った。
【藤堂の弟と先輩】:藤堂の弟が高一、先輩は高三、やがて卒業し、別れてからのお話が短い中に凝縮して描かれる。なんともほの暗いというか、切ない。他に道はなかったのか、どうにかならんかったんかなーとやるせない。
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