このレビューはネタバレを含みます▼
スクールカーストトップの織田×いじめられて不登校になった香藤。織田が発端のいじめで不登校になった香藤は、発作的に風呂場で手首を切るもなぜか生き返って人の心の声が聞こえるように。偶然出会った織田を殺したかと思えば織田もまた生き返り、同じように心の声が聞こえるようになるが、互いの心だけは聞こえない。いじめた者といじめられた者、対極にいる二人だけが共有する謎の現象。ひたすらに暗く救いがなく、でも引き込まれてぐいぐい読んでしまいました。退屈な日々に飽いていた織田が香藤をまったく覚えていない虚しさ。一見立場が逆転したように見えたけど、元の気質なのか織田の異常性がどんどん際立っていって怖すぎた。強烈な共依存。危うい均衡の上で成り立っているメリバだけど、このまま二人だけの世界が崩れないで欲しいと思ってしまうな。