読み応えあり

ネタバレ

2022年11月5日

このレビューはネタバレを含みます▼ 弟を助けたい一心で義理の兄である王太子に愛妾になることを持ちかけたヒロイン。自分には夢見の力があると言い、話の内容が突飛な上、その条件もまた突飛でしたが、ヒーローである王太子は政治的な理由からその話を受けることにします。初めはそんな気持ちから側室になったのに、貴族の常識に囚われない考えや、ひとりでも生きていけるくらいのたくましさを持つヒロインに惹かれていくヒーロー。また王太子として堂々としている陰で孤独に耐えるヒーローを支えたいと思うヒロイン。ふたりはどんどんと惹かれ合いますが、自分の立場と政治的な戦略、二人を取り巻く権力争いの中では気持ちのままに動くことは許されず、胸を締め付けられ、身を切り裂くほどの苦しい恋となります。ヒロインのヒーローの立場を思い、側室としてのわきまえた態度、その信念には感服します。聡明すぎるヒロインの思いやりの行動は可哀想過ぎて見ていられないくらいでした。ヒーローはただただヒロインを守るために頑張っていたのに望まぬ方向へ行ってしまい、もうハラハラでした。二人を取り巻く人物たちもよく描かれていて読み応えあります。皆の願いが叶い、やっとやっと幸せを掴むことが出来て本当に良かったです。面白かった！

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ソディアンさん

(女性/50代) 総レビュー数：1979件

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