このレビューはネタバレを含みます▼
292ページ挿し絵あり。兄を殺された天涯孤独なヒロインとその兄に一生残る傷を負わされた将校ヒーロー。ヒロインは兄の仇をとるためヒーローに近づきますが、あっさり返り討ちにあいます。それでも女中として一緒にいるうち情が湧いてきますが、2人の関係は決して甘くなくむしろ緊張感が漂います。そんな折、兄の友人から唆されスパイのような真似をし、それが大事件に繋がって…。そこだけですね腑に落ちなかったのは。ヒロインはテロを中止させようとアジトに向かいましたけど、小娘1人乗り込んでいくのは危険すぎるし、そもそも小娘1人で止められると本気で思ってたのかな。ちょっと分からない。でも2人の関係がどうなるか最後の最後まで分からず終始ドキドキしました。あ!ドキドキと言えば、挿絵ですよ!炎先生の美しすぎる挿絵が作品をより引き立ててます。本当に眼福ものでした。ちなみに、本作は二二六事件をモチーフにしてますが、日本史に疎い私(かろうじて事件名を知ってるレベル)でも分かり易く楽しく読めました。大丈夫です。※追記→草野來先生のTwitterにて後日談のちょっとしたSSが公開されておりますので(炎先生のイラスト付)、興味のある方はそちらをどうぞ(^^)