禁断DNA-セックスが禁じられた社会
」のレビュー

禁断DNA-セックスが禁じられた社会

のりたまこ/uroco

何が正義で悪なのかー

2012年5月1日
狂った法により統治された世界。
そんな世界に疑問を少し抱いていた主人公・志乃の人生は地下組織の青年・大和に会った事により変わり始めるー

サンプル版の通り、人間らしさを失った世界で生きる性的な事に無知すぎる志乃が、「人間」らしく自由奔放に生きる大和に惹かれ始め興味から憧れ、それが恋(志乃はまだこの感情の名前を知りませんが)に変わっていくストーリーです。

6話の時点では意外にHシーンは殆ど無く、キスを筆頭に大和がこの行為が示す物は何なのかと実践しながら志乃に教えるシーンが多いです。
私的にこのストーリーはエロがメインではなく、法に統治された世界で生きる機械的な人間と、人間らしく生きるアウトローな地下組織の人間の確執や悩みがメインなのではないかと思います。
あくまで推測ですが。

志乃が大和に惹かれ、二人の距離が急接近すると同時に起こるトラブル。
その影には志乃(正確には親)の過去も絡み始めて、物語は段々と佳境に入っていきます。
志乃と大和、二人を取り巻く地上と地下の正反対の世界で生きる人間達の異なる思考や思いの交差。
主人公二人だけのトラブルでなく、もしかしたらこの世界全体を巻き込むかもしれないと匂わせて話は続きます。

絵が上手いのは勿論、エロにいきなり走らないゆっくりと順を追ったストーリー、どこか殺伐とした近未来的な世界観・各キャラクターの考えがしっかり描かれているので個人的に好きな作品です。
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