曽祢まさこ短編集 海にしずんだ伝説 完全版
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曽祢まさこ短編集 海にしずんだ伝説 完全版

曽祢まさこ

昔の作品ですが今読んでもイイ!

ネタバレ
2022年11月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めて読んだのは子供の頃ですが、今でもその頃のワクワクドキドキを体験できます。
表題作の「海に沈んだ伝説」…ある女性が過去の不思議な体験を語り始めます。幼い頃に母親から聞いた伝説。海に落ちた瞬間にその伝説の王国に迷い込んだジョアンナは、伝説とは違う、悲しい王国の最期に立ち合います。王国と共に海に沈んだ淡い初恋相手の王子を胸に秘め、その地で幼馴染と愛を実らせます。
「赤いわな」…今思うと、2時間サスペンスになりそうな題材です。ベビーシッターのバイト先で事件に巻き込まれるイブリン。デビー坊やは一体誰のものなのか?今なら、奥さんの為に罪を重ねたご主人の気持ちが少し分かる気がします。
「12月のエルメイン」…自己肯定感の低過ぎるエルメイン。理由はすぐに判明しますが、お母さんヒドイ!仕方ない時代背景もあるかも知れないし、お母さんも辛かっただろうけど、それにしてもヒドイ!これはギャクタイです!でもどんなに逆境が待ち受けようとも、若い2人は恋に落ちてしまうのです。問題は何も解決されないままのラストですが、幸せな結末を願います。
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