フリップ・フリップ・スローリー
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フリップ・フリップ・スローリー

オオタコマメ

田舎町で静かに進む物語

ネタバレ
2022年11月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 田舎町の図書館司書・萩原×東京から来た利用客・八月一日。読めない名前と存在感で意識するようになった八月一日と小さなやり取りを積み重ねて、とあるきっかけからドライブに行くことになった萩原。小さな噂話もすぐ知れ渡るような田舎で、ゆっくりページをめくるように進んでいくひそやかな恋。二人の言葉選びや表現がとても丁寧で品があって好き。それぞれの人となりを知って、理解を深めていったその先で恋が育つのをじっくり見ていくのが映画を観ているようでした。ずるい大人の八月一日と、若い熱と落ち着きが同居した萩原が妙にしっくり来る。優しい二人の静かな熱を感じるお話ですごくよかったです。
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