【特装版】吸血鬼は心臓の夢をみる【電子限定おまけ付き】
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【特装版】吸血鬼は心臓の夢をみる【電子限定おまけ付き】

央川みはら

吸血鬼が探し求めるたったひとりの「心臓」

ネタバレ
2022年11月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ V症候群という名の先天性疾患患者=吸血鬼と普通の人間の執着劇、上下巻。上巻はたったひとりの「心臓」を探している吸血鬼・緋佐人×緋佐人に育てられた人間の朱里、下巻は人間の刑事・紅一郎×従弟の吸血鬼・縁嗣。かろうじて紅一郎の先輩刑事(吸血鬼)がどちらにも出てくるけど、まったく別の話なので単独で読めます。吸血鬼には心臓がふたつあり、第二の心臓を人間に与えるとその人間が死ぬ時に吸血鬼も一緒に死ぬという設定が根底にあって、どちらもそれぞれ面白かった!特に朱里と縁嗣の、周りのことも相手の気持ちさえも関係ない激しい執着が最高。運命と出会った縁嗣も、力尽くで運命にした朱里も、運命で永遠の愛を貫いた上巻の吸血鬼同士、ロシュ×丹も切なくて美しくてとてもよかった。吸血行為だけでなく流血多めなので苦手な方は要注意。上巻が総223P、下巻が総167Pなのでちょっとお高めです。
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