マダム・プティ
」のレビュー

マダム・プティ

高尾滋

俊さまへ

ネタバレ
2022年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 確かパリで変わり者のマダムと呼ばれる女性が万里子に言う。
「愛されていたんだねぇ、犬のように…」
「しつけだよ、それは。忘れなさい」

万里子が、俊さまにとっての自分は妻ではなかったんだ…そうか「犬」だったのか…そうか…と落ち込む場面。
万里子がニーラムに対し確かこんなセリフもある。
「実際はあなたにとっても、私は単に毛色の珍しい『犬』でしょうし」

愛情友情の、そもそものステージが違うのか…
何故か私が何もする気がしなくなる始末。

俊さまへ
最終巻でほんのちらっとうかがえる貴方の姿は自業自得?
それとも「愛する大人の女性を選択」したから納得?
万里子は誰もが想像できないほどの経験と、出逢いと、人生を手にした。
俊さまの指輪は「ニーラムのために活用」されたのご存じ?
貴方を忘れるためじゃない、そう活用。
ニーラムの心にずっと居続けたいため、彼の国を守るため。

貴方こそ毛色の違う、もうただの「誰かの飼い犬」…
まあ、それもいいのかもしれません。
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