悪女は砂時計をひっくり返す
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悪女は砂時計をひっくり返す

Antstudio/SANSOBEE

追記アリ・アリア美しくも聡明な悪役令嬢!

ネタバレ
2022年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 伯爵家へ後妻の連れ子として養女となるアリア。前妻の息子と娘に嵌められ、命を落とした後から始まる巻き戻り逆転劇。アリアに健気さは無く、よく頭の回る悪役令嬢として立ち回り、着々と復讐の為に謀を積み重ねて行く。そもそもが娼婦上がりの母親が色事で籠絡した伯爵家。母親は実の娘としてアリアを推す事はあっても、父親が誰かも分からないアリアにそれ程愛着も無く、家の中に在ってもアリアは孤独だ。自分の才智だけで渡って行く爽快劇。絵の麗しさも素晴らしい!
【追記4巻】アリアの目論見通りには中々行かず。鬱屈した気持ちになる。アリアの進言で商売が上向いたのに、父である伯爵は実の娘のミエールの手柄にすり替えてしまう。それに気付いたアリアの哀しみ。頑張っても、努力を重ねても。決して認められないという絶望。アリアはもう父に助言するのをやめようと心に誓う。ミエールが才気煥発な令嬢だと勘違いしてチヤホヤしていた皇子の側近も、むしろアリアが本物の知性ある令嬢だと知るに至る。そもそも皇子は気付いていた様子。皇子の威を借りてでも、盛大なザマァをして頂きたい!ミエールの婚約者のオスカーもアリアへの気持ちに多少揺れていたけれども、この男は単なる優柔不断。彼にもザマァして頂きたい!
【追記5巻】皇太子は勢力を持つ貴族派の膿を出しきりこの国の未来を建設的に考えている様子。読み返すと、アリアの復讐譚に添うようにこの国に巣食う謀が見え隠れしている事に気付く。その中で、ミエールの背後にある公女。皇太子妃になりこの国を牛耳るのだと思い上がっている公女にもザマァの予感。
【追記8巻】ミエールの腹心のメイドをまとめてポイしたものの、そこで折れるミエールでは無い。今度は実の父親を殺 し、その罪をアリアに被せようとする。アリア危うし?!と思いきや、皇子の機転で、事なきを得る。しかし、この件で次巻は裁判に。父親は大怪我をして意識を失ったものの、まだ生きてはいる。起きたら今度こそミエールヤバいんでは?でも彼女しぶといしね。そんなこんなでアリアと皇子は想いが一応通じ合い、めでたく恋仲に。そんなウキウキ感があまり見られないのがやや残念。
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